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イタリアは、ワインの生産量世界一を誇る国です。南北に長く伸びた地形は温暖で日照時間も長く、ぶどうを栽培するのに適しています。イタリアのワイン用に作られるぶどうの品種は、400種類以上あるといわれています。

栽培方法や醸造方法も異なるため、イタリアワインとひと口にいっても、数えきれないほど個性豊かなワインが存在するのです。その「多様性」こそが、イタリアワインの特徴ともいえるでしょう。バリエーション豊かなイタリアワインの中でも、代表的な産地といえば、トスカーナ州とピエモンテ州です。

赤ワインが8割を占めるトスカーナ州は、イタリアを代表するワイン「キャンティ」の生産地として有名です。「キャンティ」の中でも、特定の地域で伝統的な製法によって作られた「キャンティ・クラシコ」など、長期熟成された風味豊かでコク深い優れたワインが作られています。

一方ピエモンテ州は、黒ブドウ品種の「ネッビオーロ」から作られる赤ワイン「バローロ」、「バルバレスコ」の産地として有名です。「バローロ」は、「王のワイン」と称賛されるほど力強く濃密な味の最上級ワインです。繊細さと優雅さを併せ持つ「バルバレスコ」も、「バローロの弟分」と呼ばれるほど優れたワインとして広く知られています。